2023/03/20
自宅で米を作ってみた話
今回は弊社の高野が「米を作ってみた話」をしました。
米が好きで大量に食べます。
好きな⽶はミルキークイーンとさがびよりです。
食べるだけでなく飲むのも好きで、日本酒をよく飲みます。
地元で盛んに日本酒の生産が行われているようなので、せっかくならと地酒を飲むことが多いのですが、その地酒の原料となる米は地元で作られています…もしかすると家でも米が作れるんじゃないか。
ということで米を作ってみることにしました。
保育園や小学校などでやったことがある方もいるかもしれませんが、バケツを田んぼと見立てて少量の米を育てる食育体験として JA グループによって推奨されているもので、応募すれば JA グループから最大 5 セット無料(個人の場合)で「バケツ稲づくりセット」をもらうことができます。
セットの内容は、
の 4 点です。
バケツと土だけ自分で用意しないといけませんが、これなら田んぼも必要ありません。
早速応募してセットを取り寄せるところから始めました。
届いた種籾がこちら。これを水に浸けていきます。
数日水に浸けるとこのように発芽しました。
芽がなかなか出ない時は、約 30 度のお湯で芽出を行えば 3 日程度で芽が出るそうです。
発芽に合わせて土を準備しておきます。
用意したのは、
の 3 種類です。ホームセンターでバケツと一緒に購入。
バケツは大体 10 ~ 15 リットルの容量のものを用意しました。
マニュアルに書かれていた通りに土を 6:3:1 の割合で混ぜ合わせ、それぞれのバケツの容量 7 割程度まで入れていきます。これが土づくりです。
土に水を含ませて泥のようになるまで混ぜたら、表面のくぼみに水が溜まるぐらいまで水量を調整し、発芽した種をまいていきます。
種まきとは言いますが、土の上にパラパラと蒔くわけではなくて、実際は 6mm ほどの深さまでちゃんと植えないといけません。
伸びてきました。
苗から葉が 4 枚ぐらい出てきたら、丈夫そうな苗を 4, 5 本集めてバケツの中心にまとめて植えます。
これを植え替えと言います。
分げつが進んできました。分げつとは少しずつ成長した苗からどんどん茎が分かれて増えていくことです。
茎の本数が 20 本程度に増え、稲の長さが 50cm を超えてきたら中干しをします。
穂ができてくる前にやらないといけない点に注意です。
中干しをすると、根が水分を求めバケツの底に向かって伸びていきます。そうすることで栄養吸収効率が上がり、また土が乾燥したことによって酸素を取り入れやすくなるそうです。
中干しの期間はおおよそ 2 週間ぐらい。終わったらまたバケツに水を張ります。
この頃から穂ばらみ期と呼ばれる、稲穂ができていく時期に入るのですが、実はこの時期が一番水分を必要とするそうです。なので気を抜かず、水分調節に気をつけながらお世話しないといけません。
穂が実り白い花が咲きました。
午前 9 時から 12 時までの 3 時間の限られた時間しか咲かないらしいので、注意して観察しないと見逃してしまいます。
穂が出てから 40 ~ 45 日、穂の約 90% が黄金色になった頃が稲刈りの目安です。
マニュアルには、稲刈りをする10日前に水を抜き、乾かしてから稲を刈るとあったので、この状態になってから10日放置して稲刈りをしようと思っていたのですが、なんとその頃に台風が直撃。乾かしている暇がありませんでした。
乾かす理由としては米が黴びないようにとか、長持ちさせるために必要らしいということだったので、収穫してすぐ食べればいいかと思って乾き切っていないうちに刈り取ることに。
刈り取りはハサミで。これでバケツ 5 つ分です。
あんまり取れなかったのでちょっと育ちが悪かったのかなという印象でした。
刈り取ったら稲架かけを行います。
逆さに吊るして初めは外に干していたのですが、スズメに食べられたら嫌だし、天気予報を見ているとまた雨が降りそうだったので、途中からは家の中で干していました。
本来は風通しの良い場所で 10 日ほど干して乾燥させないといけないそうなのですが、そんなに都合よく 10 日も確保できるのだろうかと…米作りは天気との戦いだなと実感しました。
乾燥したら脱穀していきます。
とはいえ自宅には脱穀機も千歯扱きもないので、動画のように牛乳パックの中に稲を入れ、口のところを手で押さながら引っ張るようにして行いました。
脱穀が終わったら籾摺りです。
マニュアルには「すり鉢に籾を一握り入れ、軟式野球ボールでゆっくり上の方まで擦り上げる」というようなことが書いてあったのですが、調べたところ「バケツ稲づくりセット」は元々子供向けに配布されているものなので、子供が力を入れても米が割れないようにという配慮でそう書いてあったみたいです。
なので普通にすり鉢と擦り棒を使って籾摺りしました。
最初は力を入れすぎないよう気をつけながらやったのですが、そうすると全然籾が取れず。。
数時間やってみてこれじゃあ埒が開かないということで、結局おもいっきり力を入れてすりつぶしました。
結果、まあまあ米は割れてしまったのですが、そんなに派手には割れなかったと思います。
この作業が一番大変でした。
本来なら籾摺りをした後にフッと息を吹きかけると籾殻だけが飛んでいって米だけが残るそうなのですが、そうはならず。。人力で一粒ずつ米を拾い集めることに。。
ようやく完成した玄米がこちら。採れたのは 1 合いかないぐらい。
マニュアルの FAQ にどこまで精米すればいいのかと質問が書いてあって、それによると「あくまでも食育体験ツールなので綺麗に精米できる保証はありません。糠が取れるのがわかったら玄米のままで食べてしまいましょう」という内容のことが書いてあったので玄米のまま食べることにしました。粒がものすごく小さい。
しかし採れた量が少なく、粒も小ぶりであんまり納得のいく成果があげられませんでした。なので次回は色々と改善をしつつ、もっと規模を大きくして取り組みたいと思っています。最終的にはどこかに田んぼを借りて本格的に米作りに挑戦したいです。
コメケットと呼ばれる同人米のイベントがあるそうなので、ゆくゆくはそこに出展できればと考えたりもしています。
とりあえず来年は小麦作りに挑戦してみようと思います。
是非皆様も米作りを体験してみてください。
米が好きで大量に食べます。
好きな⽶はミルキークイーンとさがびよりです。
食べるだけでなく飲むのも好きで、日本酒をよく飲みます。
地元で盛んに日本酒の生産が行われているようなので、せっかくならと地酒を飲むことが多いのですが、その地酒の原料となる米は地元で作られています…もしかすると家でも米が作れるんじゃないか。
ということで米を作ってみることにしました。
家でどうやって作るのか
皆さんはバケツ稲づくりを知っていますか?保育園や小学校などでやったことがある方もいるかもしれませんが、バケツを田んぼと見立てて少量の米を育てる食育体験として JA グループによって推奨されているもので、応募すれば JA グループから最大 5 セット無料(個人の場合)で「バケツ稲づくりセット」をもらうことができます。
セットの内容は、
- 種籾
- 肥料
- 栽培マニュアル
- お名前シール
の 4 点です。
バケツと土だけ自分で用意しないといけませんが、これなら田んぼも必要ありません。
早速応募してセットを取り寄せるところから始めました。
米の作り方
- 種まき、苗づくり
- 籾の選別や芽出して苗を育てる
- ⽥起こし、⽥植えの準備
- ⽥んぼの⼟を掘り起こし肥料を⼊れて土づくりをする
- ⽥植え
- 本数、間隔、深さなどを均⼀にするのが良い⽶作りの基本
- 草取り・⽔の管理
- 雑草を抜いたり、⽔温を調整する
- 中⼲し
- ⽔を抜き⼟に酸素を与えたり、根を伸ばさせたりする
- 稲刈り
- 収穫前には⽔を抜いておき、乾燥したところで刈り取る
- 稲架(はさ)掛け
- 稲を乾かす
- 脱穀
- 稲から籾を外す
- 籾摺り
- 籾の殻を割り、中の⽞⽶を取り出す
- 精⽶
- ⽞⽶から糠を削り落として⽩⽶にする
種まきから田植えまで
届いた種籾がこちら。これを水に浸けていきます。数日水に浸けるとこのように発芽しました。
芽がなかなか出ない時は、約 30 度のお湯で芽出を行えば 3 日程度で芽が出るそうです。
発芽に合わせて土を準備しておきます。
用意したのは、
- 黒土
- 赤玉土
- 鹿沼土
の 3 種類です。ホームセンターでバケツと一緒に購入。
バケツは大体 10 ~ 15 リットルの容量のものを用意しました。
マニュアルに書かれていた通りに土を 6:3:1 の割合で混ぜ合わせ、それぞれのバケツの容量 7 割程度まで入れていきます。これが土づくりです。
土に水を含ませて泥のようになるまで混ぜたら、表面のくぼみに水が溜まるぐらいまで水量を調整し、発芽した種をまいていきます。
種まきとは言いますが、土の上にパラパラと蒔くわけではなくて、実際は 6mm ほどの深さまでちゃんと植えないといけません。
植え替えから中干し
伸びてきました。苗から葉が 4 枚ぐらい出てきたら、丈夫そうな苗を 4, 5 本集めてバケツの中心にまとめて植えます。
これを植え替えと言います。
分げつが進んできました。分げつとは少しずつ成長した苗からどんどん茎が分かれて増えていくことです。
茎の本数が 20 本程度に増え、稲の長さが 50cm を超えてきたら中干しをします。
穂ができてくる前にやらないといけない点に注意です。
中干しをすると、根が水分を求めバケツの底に向かって伸びていきます。そうすることで栄養吸収効率が上がり、また土が乾燥したことによって酸素を取り入れやすくなるそうです。
中干しの期間はおおよそ 2 週間ぐらい。終わったらまたバケツに水を張ります。
この頃から穂ばらみ期と呼ばれる、稲穂ができていく時期に入るのですが、実はこの時期が一番水分を必要とするそうです。なので気を抜かず、水分調節に気をつけながらお世話しないといけません。
穂が実り白い花が咲きました。
午前 9 時から 12 時までの 3 時間の限られた時間しか咲かないらしいので、注意して観察しないと見逃してしまいます。
稲刈り、稲架掛け
穂が出てから 40 ~ 45 日、穂の約 90% が黄金色になった頃が稲刈りの目安です。マニュアルには、稲刈りをする10日前に水を抜き、乾かしてから稲を刈るとあったので、この状態になってから10日放置して稲刈りをしようと思っていたのですが、なんとその頃に台風が直撃。乾かしている暇がありませんでした。
乾かす理由としては米が黴びないようにとか、長持ちさせるために必要らしいということだったので、収穫してすぐ食べればいいかと思って乾き切っていないうちに刈り取ることに。
刈り取りはハサミで。これでバケツ 5 つ分です。
あんまり取れなかったのでちょっと育ちが悪かったのかなという印象でした。
刈り取ったら稲架かけを行います。
逆さに吊るして初めは外に干していたのですが、スズメに食べられたら嫌だし、天気予報を見ているとまた雨が降りそうだったので、途中からは家の中で干していました。
本来は風通しの良い場所で 10 日ほど干して乾燥させないといけないそうなのですが、そんなに都合よく 10 日も確保できるのだろうかと…米作りは天気との戦いだなと実感しました。
脱穀、籾摺り
乾燥したら脱穀していきます。とはいえ自宅には脱穀機も千歯扱きもないので、動画のように牛乳パックの中に稲を入れ、口のところを手で押さながら引っ張るようにして行いました。
脱穀が終わったら籾摺りです。
マニュアルには「すり鉢に籾を一握り入れ、軟式野球ボールでゆっくり上の方まで擦り上げる」というようなことが書いてあったのですが、調べたところ「バケツ稲づくりセット」は元々子供向けに配布されているものなので、子供が力を入れても米が割れないようにという配慮でそう書いてあったみたいです。
なので普通にすり鉢と擦り棒を使って籾摺りしました。
最初は力を入れすぎないよう気をつけながらやったのですが、そうすると全然籾が取れず。。
数時間やってみてこれじゃあ埒が開かないということで、結局おもいっきり力を入れてすりつぶしました。
結果、まあまあ米は割れてしまったのですが、そんなに派手には割れなかったと思います。
この作業が一番大変でした。
本来なら籾摺りをした後にフッと息を吹きかけると籾殻だけが飛んでいって米だけが残るそうなのですが、そうはならず。。人力で一粒ずつ米を拾い集めることに。。
ようやく完成した玄米がこちら。採れたのは 1 合いかないぐらい。
マニュアルの FAQ にどこまで精米すればいいのかと質問が書いてあって、それによると「あくまでも食育体験ツールなので綺麗に精米できる保証はありません。糠が取れるのがわかったら玄米のままで食べてしまいましょう」という内容のことが書いてあったので玄米のまま食べることにしました。粒がものすごく小さい。
今後の話
米作りの体験はできました。しかし採れた量が少なく、粒も小ぶりであんまり納得のいく成果があげられませんでした。なので次回は色々と改善をしつつ、もっと規模を大きくして取り組みたいと思っています。最終的にはどこかに田んぼを借りて本格的に米作りに挑戦したいです。
コメケットと呼ばれる同人米のイベントがあるそうなので、ゆくゆくはそこに出展できればと考えたりもしています。
とりあえず来年は小麦作りに挑戦してみようと思います。
是非皆様も米作りを体験してみてください。